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和食に込められた願い

「和食」この言葉を普段私たちは、日本的な料理を指す単語として使っています。

 

しかしそもそも「和食」とは料理のことだけを指す言葉ではなく、日本人は長い歴史の中で、独特の文化として育て上げてきました。

 

例えば、お正月のおせち料理は

新しい年を迎え、今年一年を元気で幸せいっぱいに過ごせるようにという願いが一つ一つの料理に込められています。

 

つまり日本人の信仰や物の考え方がおせち料理やお雑煮という「食」とそれを囲む空間に表れているのです。

 

「和食」は、食材を選ぶことから始まり、栄養を考えながら組み立てられ、それに加えて特に大切な要素となるのが、「おもてなしの心」「食事の場」「食べ方」となります。

 

また、食前、食後に口にする

「いただきます」と「ごちそうさま」は、料理を作ってくれた人はもちろんのこと、「食材を育んだ自然や自然を守ってきた先祖や神々への感謝の氣持ち」が込められています。

 

更に、出来上がった料理だけでなく、その手法や構成、それをどんな食器に盛り付けて食卓に並べ、どのようにして食べるかというプロセスにも日本人ならではの氣持ちの込め方とスタイルがあります。

 

そう考えると「和食」とは料理ということだけでなく、"食べることに関する日本人のライフスタイル"

とも言えます。

 

日本人がそのライフスタイルの中で生み出し、築き上げてきた「食の知恵や慣習」また「それを編み出した人々」など、有形無形の全てを日本人の伝統的な食文化を総称する言葉として「和食」と呼ぶのです。

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